| 脱兎のごとく、それでも蛇は抱え込んだままリヴィングを後にするメローネとプロシュート。 素早く駆けた氷点下でメローネの髪が少々凍って散らばり落ちた。 「ああ…っきしょ!」 事務所のフロアからライトな悲鳴が聞こえて来たが、イルーゾォがいるから大丈夫だろう。 「…脇腹痛くなってきた…」 適当な路地裏に逃げ込んで、少しの間息を潜めていると今度は悲痛な悲鳴が聞こえた。同業者のものではなく明らかに一般人のものだ。 「…来ちゃったなァ…」 二人はストリートの死角の奥に進む。気配を殺しているうちに猛スピードのギアッチョが周りの被害を甚大なものにしながらも通り過ぎたので、ほっと息をついた。 「…ギアッチョ、今なんか欲しいものあったか?」 二人はこのまま事務所に戻る気でいる。イコール、リヴィングでのんびりしている姿を見られ、最悪な自体に陥る…というのは火を見るより明らかだ。 とりあえずさっさと戻ろうと裏道を歩き始めるが、メローネの歩調はだいぶゆっくりだ。 「…ベアトリーチェ、捨てて来たほうがいいか…?」 見ると、落胆を露にした顔で蛇のフォルムをゆっくりとなぞっている。 「バァカか、あんなマンモーニのためにわざわざ捨ててやるこたねーだろ」 いつものように笑いもせず、ウォレットチェーンに引っ掛かった鍵を顎で指す、
ライトな悲鳴から三時間後、やっと戻って来たギアッチョはまずホルマジオに頭を張り倒された。 確かにやり過ぎたと反省はしていたが、元凶は他にあるのにとギアッチョの機嫌は悪くなるばかり。乱暴な足音を立てて歩きながらどう発散してすればいいのかと思案している所に、控えめな声が掛かった。 「おら、ちっと待て」 今日一緒に届いたケージも、餌も全て処分したと聞いてギアッチョが驚く。 「そんなに苦手だとは思わなかったんだよ。俺はまじに可愛いと思ったんだけど…」 いつものアッパーなテンションがなりを潜め、頭をうなだれるメローネ。 「…別に捨てろとまで言ってねーだろ!」 開口一番言ったはずだが、この際その辺りは問題ではない。 「いいんだぜ別に」 それでもどこか寂しそうに笑うメローネに言葉を失っていると、僕らの兄貴プロシュートおにいさんが二人の頭をぐしゃぐしゃと掻き回しながら間に入り、「で、ギアッチョくんはどーすんだ?」と聞いた。 「…もったいねー事してんじゃねーよ」 ばつが悪そうに視線を逸らすギアッチョにメローネはにっこりと笑いかけ、「よーし」とプロシュートが二人の手を引いた。 「走ったらハラ減ったな、メシにすっぞ!」 真ん中にプロシュートを挟み三人手を繋いだままドアを開けたので。リゾットが口を付けていたカップの中のコーヒーが盛大に揺れ、リヴィングに笑い声が響いた。
草木も眠る丑三つ時。今回の騒動で疲れた身体を休ませていると、夜の静寂を激しい悲鳴が引き裂いた。 「イルーゾォの声だ!」 とことん起きようとしないプロシュートを除くメンバー全員が、何があったのかとイルーゾォの部屋へ向かう。 「ベアトリーチェ!?」 次々と集まって来たメンバーの前に、シュルシュルと舌を出し入れして我が物顔でのたくっている蛇の姿が映る。 「おいイルーゾォ、大丈夫か?咬まれてねーか?おッ前!捨てて来たんじゃねーのかよ!」 ホルマジオが鏡を叩きながらベッドの上の蛇を投げ渡すと、他のメンバーもそれに続いて声を荒げる。メローネは蛇を首に巻き付けられた状態で ぽかんとしていた。 「…蛇に帰巣本能って、ないんじゃなかったか…?」 安眠を妨害されたギアッチョはそれでもなんとか切れずにいたが、ぺったりと座り込むメローネに、「その蛇、飼ってもいいよ」と優しい言葉をかける者は誰一人としていなかった。
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| なかよし暗殺チーム。 プロシュートおにいさんが一番悪いのになんでか一番えらそうですね。 それにしても暗チがナチュラルに一緒に暮らしています。
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| まあ、どういう事かと申しますと、 こういうことです。笑 メローネの髪を桃色にしてみたらファンタジーやメルヘンな感じになったよ。
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